過剰な免疫反応によって引き起こされる結核が、ブースター接種によって引き起こされる可能性に言及した論文
免疫再構成炎症性症候群という聞き慣れないものですが、「免疫再構築症候群」というのは、説明によると以下のようにあります。
> 免疫再構築症候群とは、一言で言うと、免疫抑制状態のときに存在していた抗原に対する炎症反応が、免疫抑制からの回復に伴い増悪した状態である。 isho.jp
結核治療におけるコロナウイルス病ワクチン接種後の免疫再構成炎症性症候群:症例報告
Journal of Medical Case Reports 2025/03/03
Post coronavirus-disease-vaccination immune reconstitution inflammatory syndrome in tuberculosis treatment: a case report
背景
結核免疫再構成炎症症候群は、結核菌に対する過剰な免疫反応によって引き起こされる珍しい状態だ。コロナウイルス・メッセンジャーリボ核酸ワクチンブースター (mRNA コロナワクチンのブースター接種)によって引き起こされた可能性のある症例について報告する。
事例
47歳のインド人男性は、腫瘍壊死因子阻害剤アダリムマブ(モノクローナル抗体製剤)による免疫抑制の状況で、頸部リンパ節に再活性化結核を発症した。
抗結核治療の開始により症状は改善したが、コロナウイルス・ブースターメッセンジャーリボ核酸ワクチンを接種した 5日後に重篤な体質症状が再発した。詳細な評価の後、彼は免疫再構成炎症性症候群と診断され、高用量ステロイド療法で治療に成功し、数週間で離脱した。
結論
免疫再構成炎症性症候群は、免疫再構成の設定で抗結核療法で症状の逆説的な悪化を発症する患者の違いとして考慮されるべきだ。
感染後の免疫応答亢進またはメッセンジャーリボ核酸ワクチンブースターは、この患者の免疫再構成炎症症候群症候群の発症に寄与した可能性がある。
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