竹中平蔵の「月7万円」所得制限付きベーシックインカム案に批判の声
予算カットに過ぎない!ベーシックな生活を実現できません
元総務大臣でパソナグループ会長の竹中平蔵氏がテレビ番組で提案した「所得制限付きのベーシックインカム」が、SNSで大きな話題を集めています。
9月24日10時現在、「ベーシックインカム」「竹中平蔵」が共に日本のTwitterトレンドワードランキングにランクイン。Twitterユーザーは、「所得制限付きのベーシックインカム」についてどのように捉えているのでしょうか。
9月24日10時のTwitterトレンドワード。6位にベーシックインカムがランクイン竹中平蔵氏の名前も18位にランクインしていました
竹中氏の「所得制限付きのベーシックインカム」提案
話題になっているのは、9月23日に放送されたBS-TBSの報道番組「報道1930」での竹中氏の提案。
「所得制限付きのベーシックインカム」と称し、「国民全員に毎月7万円支給」「所得が一定以上の人は後で返す」「マイナンバーと銀行口座をひも付け所得を把握」といった案を披露していました。
竹中氏は以前から「ベーシックインカムを導入することで、生活保護が不要になり、年金も要らなくなる。それらを財源に」(エコノミスト Online)といったベーシックインカム構想についての発言を行っており、今回はテレビ番組で自論を展開した形です。
ベーシックインカムとは?
ベーシックインカムは、政府が国民に対して最低限の所得を保障する政策で、「最低限の生活」を送るのに必要とされている額の現金を全ての国民に定期的に支給するというもの。ドイツやフィンランドなどでは同様の制度に関する社会実験がすすめられているほか、コロナ禍などの急激な収入減を保障する制度として注目を集めています。
政府が給付した1人10万円の「特別定額給付金」も「定期的」ではないものの、一律で給付されるという点ではベーシックインカムに似た政策だと言えます。
Twitterでは批判の声
Twitterでは番組放映時の画面写真と共に竹中氏の提案が広がっていますが、投稿の大半はこの提案に批判的なものです。 advertisement
批判が上がっている点は主に3つ。1つは、ベーシックインカムの支給と年金や生活保護などの廃止がセットになっている点への批判です。
「厚生年金を無くし全員を国民年金にする、そして生活保護も極端に引き下げ、あとは自助で頑張れとするもの」「生活保護も国民年金も廃止するのでは単なる財務省主導の予算カットに過ぎない」など、現在の制度を下回る保障に疑問の声が上がっています。
2つめは、所得制限など、支給に関する制限が付いている制度はベーシックインカムとは呼べないという点への批判です。なお、ベーシックインカム制度は、高所得者と低所得者の支給額が同じである点がしばしば批判されますが、日本のように累進課税制度を採用している国では、支給金を課税の対象とすれば所得の再分配が行われると考えられます。
3つめは、「月7万円」という保障額の少なさへの批判です。「『月7万円のベーシックインカム』では、ベーシックな生活を実現できません」など、現代の日本で最低限の生活を送るには、7万円という金額は現実的ではないとする意見が多く上がっています。
ベーシックインカムは、最低限の生活が保障されていなければ意味をなさない政策。今後もさまざまな検討や実験が必要ですが、導入の際には、必要としている人の生活を十分に支えることができる制度と、付随する社会保障の再整備が求められることになりそうです。
マイコメント
昨日の記事で「マイナンバーカードの銀行口座紐づけ」を取り上げたばかりですが、マイナンバー
カードと結び付けたバーシックインカム導入の提案がこれだけ早く出てくるとは思いもしません
でした。
彼の発言は要するに日本の世論作りであり、政府がこの論調を利用することを目的としている
ことは過去の多くの事例でも明らかです。
いくら非難を浴びても次から次へと日本経済をいびつな方向に誘導するのが彼の役目のようです。
生活保護制度の利点のひとつに「医療費がただ」という制度がありますが、彼のベーシック
インカム提案を拡大解釈すると一般人にも健康保険制度を廃止して健康保険税の負担をなくす
代わりに医療費を全額国民負担にするという米国流の医療制度導入案が見え隠れします。
以前、さくやさんもこれについて述べていたと思います。
ベーシックインカムと言うのは聞こえはいいのですが、その実国民奴隷制度のようなもので、月7万円と言うベーシックインカムが永続的に月7万円で行くとは思わないことです。もし、これが徐々に切り下げられたらどうするの?さらに、現在の生活保護のように依存性があり抜け出せなくなるのとそれを餌に国民をコントロールする危険性があるのでおすすめしない。
と語っていました。
Twitterにあるように月7万円で生活できるか!というのが実情でしょう。彼の口のどこから
この7万円という提案が出てくるのか不思議なところですが、おそらく国民年金の最高額が
7万円であることから来るのだろうと思います。明らかに国民を総低所得化してしまおうと
言う魂胆があります。つまり、所得の二分化です。
高給取りと貧困世帯の分離です。高給取りからは後から返してもらうと語っていますが、
それが実行される保証はありません。
ベーシックインカムの財源をどうするのかと問われれば、社会保障と年金を廃止してその
財源とするのでしょう。現在の社会保障費は約35兆円あります。先日の10万円支給で3兆円の
予算が必要なことがわかっているので、年間で12回配れば36兆円でちょうど合います。
高額所得者からは後から徴収とありますが、仮に月10万円の収入がある人が後から返せと
言われても生活費に使った後では返せないでしょう。この返済する収入の最低額をいくらに
するかも疑問です。
彼の言うことに安易に乗せられてはいけません。今回国民から大きな批判を受けても
将来マイナンバーカードが普及し始めた時点で再度出てくるでしょう。
あくまでも今回の発言は国民の反応を見るためのリトマス試験紙の役割を持って出して
来たものです。頑として反対の意思を示すべきです。
ここ数日の間に五輪競泳選手瀬戸大也の不倫、山口達也の飲酒運転バイク事故と芸能人の
事件が相次いでいますが、何となく政府はこの事件で国民の視線をそらすようなことを
裏で画策しているような気がします。注意しましょう。
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