政府「無観客にしろ、でもテレビ観戦のため試合はやれ」 在京2球団、苦慮&困惑…球団幹部「あまりにも都合が良すぎる
日本野球機構(NPB)と12球団は、緊急事態宣言の対象となった東京都と近畿3府県で開催される試合を、27日から来月11日まで無観客で開催する苦渋の決断に至った。球場に観客が入れられなければ興行は成り立たず、巨人とヤクルトの在京2球団は期間中の全試合の延期を望んだが、全日程が消化できなくなる懸念もあり計5試合の延期で妥結。方針を二転三転させて球界を翻弄する政府側からは、「ステイホーム中のテレビ観戦のため、試合はやってほしい」という信じがたいほど虫のいい要求まで届いていた。(片岡将)
◇
緊急事態宣言初日の25日、巨人-広島戦が行われた東京ドームには1万5345人が来場した。これだけのファンの姿が今後、宣言が解除されるまで消えることになる。ほかに対象地域に本拠地を置くヤクルト、阪神、オリックスも同様だ。
事前に政府、自治体との折衝にあたっていたNPBの斉藤惇コミッショナー(81)は「科学的な根拠に基づいた合理的な説明と、経済的な補償が伴わなければ無観客開催は受け入れがたい」と反発しつつ、「今回は変異株の急拡大という想定外の事態であり、例外的な結論」とくぎを刺した。
政府関係者との折衝の中では、宣言対象地域の球団の怒りを買う一幕もあった。在京球団の幹部は「政府側からは『期間中は無観客が望ましい。でも、試合は止めないでくれ』って。あまりにも都合が良すぎるでしょ」と怒りをぶちまける。
感染第4波を抑止するため人流を止める必要性は百も承知だが、「それならシーズンも止めて、宣言が終わるまで延期するのが筋。でも、お偉方は『プロ野球の試合を家で見てもらうために開催は続けてほしい』と言ってきた」と暴露する。ゴールデンウイークでも外出が制限され、巣ごもり生活を強いられる国民のためにテレビ中継で娯楽を提供するよう求めながら、観客は入れず赤字確定の興行を維持しろというわけだ。
さらに前出幹部は「向こうは言ってなかったけど、試合を全部中止にしたら五輪に影響するのが心配なんでしょ」とも指摘。「プロ野球ができないくらいの状況なら、五輪も中止にしろ」と世論が盛り上がることを恐れた、政府側のご都合主義に不満を募らせる。
NPBと12球団は宣言発出の決定を受けて23、24日にオンラインで臨時実行委員会を開催。巨人とヤクルトは宣言期間中の全試合の延期を主張したが、シーズン全日程の消化にリスクが生じることなどから他球団の同意を得られず、一部試合の延期で妥協した。
斉藤コミッショナーは「これまでも宣言の期間など、政府の人の方針はコロコロ変わっている」と不信感を隠さない。無観客開催などの対応に伴う経済的な損失を各球団ごとに取りまとめ、昨季は求めなかった補償もしっかり請求する方針で、こんなところにも怒りがにじみ出ている。
マイコメント
本当に言うことが無茶苦茶です。
USJしかり、百貨店もそう、そしてプロ野球です。
経営者からすればとんでもありません。
いっそのこと全面的に中止にした方が良かったと思いますね。
その方が国民も目が覚めるでしょう。
明らかにおかしいと・・・。
コメント