岸田文雄氏「看護師、介護士、保育士の賃金を引き上げる。非正規労働者や女性には直接給付金を支給する」
経済対策、数十兆円規模 岸田氏「年内に決定」
自民党の岸田文雄新総裁は29日、党本部で記者会見し「年内に数十兆円規模の経済対策を策定する」と表明した。子育て世帯や新型コロナウイルス禍で生活が困窮する人への支援策を強化する。
「成長なくして分配なし。しかし分配なくして次の消費、需要も喚起されない。分配なくして次の成長もない」と指摘した。「できるだけ幅広い国民の皆さんの所得や給与を引き上げる経済政策をとっていきたい」と訴えた。
岸田氏は「令和版所得倍増」を掲げる。看護師や介護士、保育士などの賃金引き上げを政府が主導して決めると説明した。「働きに比べて給与が少ないと言われている方々の公的価格は国が適正に引き上げる」と語った。
民間の賃上げの呼び水にする狙いだ。大企業と中小企業、高所得者と低所得者、大都市と地方の格差是正にも目配りする。
新型コロナの感染拡大に伴う支援も盛り込む。影響を受けた事業者向けの持続化給付金や家賃支援給付金の再支給を検討する。総裁選中は「非正規労働者や女性、困っている方々には直接給付金を用意しないといけない」と語っていた。
与党の公明党は0歳から18歳を対象にした一律10万円の給付を主張しており、給付額や対象を調整する。
衆院選の公約として経済対策の概要を示し、選挙後に編成する補正予算案や当初予算案に反映する。
マイコメント
総理に選ばれてすぐに経済政策の具体的プランを表明したことは大変評価できると思います。
そして、その中身が経済的に困窮している人を対象に支給する案も素晴らしいものです。
問題は財務省がこれに応じるかどうかです。
あれほど2回目の一時金支給を渋り止めさせた前科があるだけにすんなり応じるとは思えない
というのが正直な感想です。おそらく何らかの見返りを財務省は要求してくるでしょう。
たとえば、将来的に消費税を15%から20%に引き上げるとか財務省に有利な人事を行うとか
やることがえげつないのが財務省です。
この経済対策を成功させるためには、まずは財務大臣を変えないといけないでしょう。
岸田氏の息のかかった財務省に顔の利く議員が必要です。
官僚は自分たちに利のないことはしないのが普通で、何らかの交渉材料を必ず出してくる
はずで岸田総理がそれを飲むのか突っぱねるのかです。
仮に消費税増税案を飲んだとしたなら、それこそ収入の少ない人たちが最大のしわよせを
受けることになり本末転倒な要求になります。
しかしながら、岸田総理の「成長なくして分配なし。しかし分配なくして次の消費、需要
も喚起されない。分配なくして次の成長もない」という言葉を読み解くと今は困っている
から支給するけど経済が上向いたときには徴収するとも受け取れるわけです。
今後の各省の動向に注意が必要な対策です。
コメント