持続的な賃上げ、実現に意欲 将来の消費増税「有力な選択肢」 宮沢・自民税調会長
全国民からまんべんなく取れる消費税は旨味があって捨てられない?
自民党の宮沢洋一税制調査会長は19日、党本部で時事通信などのインタビューに応じた。
2022年度改正に関し、企業による持続的な賃上げを促すための税制の実現に改めて意欲を示した。また、将来的な課題として、高齢化で膨らむ社会保障支出を賄うための消費税増税について、「かなり有力な選択肢として議論されることは間違いない」との見方を明らかにした。主なやりとりは次の通り。
―賃上げ税制に向けた考えは。
1回ぽっきりでそれ(賃上げ)をやるということではなく、経済がしっかり回るようになり、成長につながるということ(が重要)だ。
―将来的な消費税増税の可能性は。
(社会保障の)制度は同じでも、(高齢化により対象となる)人数が増えることで財政支出がその分増える。そのときに消費税も、かなり有力な選択肢として議論されることは間違いない。
―住宅ローン減税の見直しについて、控除率を現行の1%から0.7%に下げる案もあるが。
現実には0.4%くらいで借りる人が多くおり、「益税」が生じている。これは正さなければならない。0.7%は、ある省庁の希望としての言い値だ。これからしっかり検討したい。
―一律に控除率を下げるのか、それぞれの借り入れの金利に応じて控除するのか。
まさにこれからの議論だ。何の方向性も決めていない。
―企業が付加価値を大きくするような政策は税制面でどう取り組む。
税制として対応する必要がある。来年(の税調の議論)には、それなりの税制を考えていかなければならない。(人材や研究開発など)未来に対する投資をしっかりやっている企業が税制上優遇され、一方でそれを怠っている企業は若干税率が高くなるくらいのことは考えていかなければならない。
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